世界で一番行ってみたい世界遺産、人生で一度行ってみたい・幻の天空都市マチュピチュ遺跡の中を今回は、解説させていただきたいと思います!
数年前にマチュピチュ遺跡に訪れたことがある人でも、現在の見学ルートは新しくなっている為、以前と同じように自由にマチュピチュの見学をすることはできません。
今回は、マチュピチュ遺跡のエリア3と題して、現在のルートの最初に見るマチュピチュ遺跡の部分をご紹介できればと思います。
エリア3
3つの窓の神殿
エリア2の石切り場を通り過ぎると、現れるのが3つの窓の神殿です。
3つの窓がある建造物は、空中都市マチュピチュ遺跡の中では唯一の建物だとのことです。
その壁の石のパーツもものすごい精巧な巨大に石の組み合わせであることからとても大切な神殿であることが伺えます。
3つの窓がある神殿のたった一つの石のパーツを作るために、約5年から6年かけて作られたと言われています。
なぜ3つの窓の神殿が大切だったかというと、インカ帝国発祥の3つの穴伝説をイメージして、インカ帝国の創造主を祭る為に建造されていたのではないかと考えられる神殿だからです。
インカ帝国発祥の伝説の一つというのが、タンプトッコという3つの穴から8人の赤子が生まれ、そのうちの一人、Manco Capac マンコ・カパックがインカ帝国の礎を築いたという伝説です。
その伝説から、3つの窓の神殿が建造されていたのではないかと言われています。
3つの窓の神殿には、チャカナという両脇に3段の角がある石があります。
インカ帝国では、3つの世界があったと信じられており、それを表現する3段石のチャカナという石が所々に見受けられます。
3つの世界というのは、天上世界、地上世界、地下世界です。
世界中の宗教で見られる、バビロン帝国発祥の天国、地上、地獄の信仰概念ですね。
インカ帝国では、天上世界の使いがコンドル、地上世界の使いがピューマ、地下世界の使いが蛇と考えられ崇められていました。
主神殿
神聖な広場の3つの窓の神殿の横には、主神殿があります。
主神殿の壁は、向かって右側が崩れかかっていますが、1911年7月24日にイェール大学教授であり、考古学者ハイラム・ビンガムが最初に訪れた時には既に崩れていたとのことです。
主神殿は、インカ帝国が崇拝していたたくさんの神々の中の世界の創造主と考えられていたビラコチャ神を祭る為の神殿だったと考えられています。
主神殿の角には、ちょうど南を向いているサザン・クロス、南十字星と同じ形をした石があります。
コンパスをサザン・クロス、南十字星と同じ形をした石の先端に乗せるとちょうど南を磁針が指します。
エコーの部屋
主神殿の裏には、エコーの部屋と呼ばれる部屋があり、そこには、表と裏を合わせて32角の石があります。
エコーの部屋と呼ばれる部屋は、音が反響する為、エコーの部屋と呼ばれていますが、32角の石など精巧な作りの石などがぴったり組み合わされていることからも何か儀式的なことを行っていた部屋なのではないかと考えられています。
主神殿の裏にある音の反響する小さな部屋でいったいどんな呪術的な儀式が行われていたのでしょうか?
日時計 インティワタナ (インティウアタナ) Intihuatana
主神殿の裏のエコーの部屋を通り過ぎ、階段を登っていくと空中都市マチュピチュ遺跡の中で最も高い場所に出ます。
その最も高い場所に正確に設計、建造された石の日時計インティワタナ (インティウアタナ)
Intihuatana があります。
角柱は全体で13度傾くように造られており、季節を読み取るために使われていました。
インティワタナ (インティウアタナ) Intihuatana の高さは、
1.8m、角柱の一番高い角が約65cm、角柱の一番低い角が約50cmです。
角柱の各角は、東西南北を指しています。
インティワタナ (インティウアタナ) Intihuatana とは、
インティ Inti、つまり、太陽と Huatana ウアタナという結ぶ、繋ぐというクスコ・ケチュア語からなっており、太陽を結び合わせる、もしくは、繋ぎ合わせるという意味があります。
まとめ
世界七不思議の一つ、失われた空中都市マチュピチュ遺跡観光ルートのエリア3は、如何でしたでしょうか?
サザン・クロス、南十字星の石といい、石の日時計 インティ・ウアタナ Inti Huatana といい、インカ帝国の天文学的理解や石の加工技術といい、本当にすごいですね!
マチュピチュ遺跡観光ルートのエリア4もお楽しみに!
それでは、ブエン・ビアヘ! Buen Viaje!
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