日本には、死刑を執行する法令、制度が存在します。
ただ世界的に見ると、世界中全ての国が死刑執行を日本と同じように行ってはいないのです。
世界の死刑制度の現状はどうなのでしょうか?
それでは、南米ペルーに死刑はあるのでしょうか?
そして、死刑の制度に関して、日本とペルーは何が違うのでしょうか?
世界的に見た死刑制度
世界的に見て、死刑制度を完全撤廃している国はたくさんあります。
たとえば、先進国でも、イギリス、カナダ、スペイン、スウェーデン、スイス、
オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ハンガリー、アイスランド、
アイルランド、イタリア、ドイツ、ギリシャ、デンマーク、などなどがあります。
完全撤廃をしていなくてもペルー、ボリビア、ブラジル、チリ、フィジーのように、
実際には死刑をしないという国もたくさんあります。
では、どこの国が死刑制度を行っているのでしょうか?
日本を始め、アメリカ、中国、シンガポール、タイ、モンゴル、キューバ、
ドミニカ、エジプト、マレーシア、モンゴル、朝鮮、ベトナムなどなどです。
基本的には、死刑を実際に行っている国は、行っていない国よりも少ないようです。
南米ペルーの死刑制度
ペルーは、死刑を前面撤廃した国ではありませんが、事実上死刑がない国です。
1979年に死刑執行が事実上撤廃され、それ以降、40年以上も死刑執行は行われていません。
ペルーでは、1957年から1979年まで死刑は、実際行われていました。
その期間の間、7人の男性が死刑執行されました。
基本的には、幼児を殺害、もしくは、強盗の際に、警察を殺したという判例に
死刑が適用されました。
では、なぜ死刑がペルーでなくなったのでしょうか?
1969年に、米州機構によって制定された米州人権条約
la Convención Americana sobre Derechos Humanos という国際人権条約があります。
制定された場所がコスタリカの首都サンホセだった為、
Pacto de San José de Costa Rica コスタリカ・サンホセ条約としても知られています。
その国際人権条約の第4条、生存権に基づき、死刑制度が廃止されました。
1978年7月18日に発効され、ペルーの法令140条に規定されたため、
1979年に死刑執行が事実上撤廃されたのです。
ペルーの法令140条には、死刑 La pena de muerte は、
戦争、もしくは、テロにのみ適用されると規定があります。
国家反逆罪にのみ死刑が適用され、一般的な犯罪には死刑は適用されません。
ペルーの死刑制度がない事に関しては、凶悪な事件が起こるたび、
賛否両論が起こっています。
2007年の初めに、アラン・ガルシア大統領により、
死刑制度の再開を提案されたこともありますが、死刑制度は撤廃されたままです。
その理由の一つとしては、ペルーの法令140条を書き直す、もしくは、
廃止する手続きが5年以上かかるといわれているからです。
ペルーの大統領の任期が5年ですし、国全体が強く長く死刑制度の
復活を望まなければ、死刑制度の復活自体は望めないのが現状です。
2018年にも幼児が殺害された際に、遺族が強く、死刑を望みましたが、
被害者家族以外の人々は、死刑は人道的に良くないという意見の方も多くおられました。
ペルーで、死刑制度の復活は今後もなさそうです。
日本の死刑制度
日本の死刑制度は、通常の犯罪にも普通に適用されます。
死刑制度が適用される際は、基本的には、その凶悪性、被害者の数、
社会に与える影響や反省の色がうかがえるかなどによって、判断されます。
18歳以下の未青年には、死刑は適用されません。
老齢の人にも死刑が執行されないことがあります。
日本人は死刑はあって当たり前の中で、生まれ育っているので、
死刑をなくすべきだと考える人は、少ないかもしれませんね。
まとめ
- 世界的に見た死刑制度
- 南米ペルーの死刑制度
- 日本の死刑制度
世界的に見て死刑制度がある国は実際少ないです。
南米ペルーも事実上、約40年以上、死刑はありません。
日本では、死刑は普通にありますが、凶悪事件は増え続けています。
しかし、ペルーと日本を比べると日本の治安は、比べ物にならないぐらい良いです。
ただそれが死刑制度がある、ないに寄っている部分が多いか少ないかは、
賛否両論ありますし、実際、どうなんでしょう。
死刑があったほうがよいか、ないほうが良いかは、
人間には決められないというのが結論かもしれませんね。
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