ペルーに、昔、ゴキブリ酒があったという噂を日本方面から聞きました。
ペルーに長く、そして、いろいろな場所に住んできましたが、
今まで一度も聞いたことがありませんでした。
昔々、ペルーで風邪薬として使用されていたとか何とか聞いたので、
本当かどうかちょっと調べてみた結果をご紹介します。
ゴキブリと風邪
ペルーは、昔風邪薬として、ゴキブリ酒を使っていたという情報がありますが、
まず、1918年に世界的に大流行し、全人類の3人に1人が感染した
あの有名なスペイン風邪のことを「ゴキブリ」(La Cucaracha)と呼んでいました。
なぜかというと、ゴキブリのように、すぐに増え広がったが故、
スペイン風邪のことを「ゴキブリ」という別名で呼ばれるようになったとのことです。
スペイン風邪は、もう一つの別名を「悪夢」(La Pesadilla) という別名でも呼ばれていました。
ゴキブリと酒
ゴキブリ酒は、確かに実在しますが、ゴキブリのお酒ではありません。
ゴキブリ酒というよりかは、ゴキブリという名前が付いたカクテルが実在します。
El cóctel cucaracha ゴキブリ・カクテルは、
真っ黒のゴキブリ色をしたテキーラのカクテルです。
メキシコ発祥のカクテルで、コーヒー酒 (Kahlua) とテキーラを合わせて作ります。
ゴキブリ色というよりかは、コーヒー色のカクテルというわけです。
テキーラのカクテルなので、度数がとても強く、
ショットで出す時に、カクテルに火をつけて、燃えたまま提供するされます。
さらには、ゴキブリ・カクテルを出す時に、
ゴキブリのあの有名な歌を歌いながら、提供するのです。
“La cucaracha ラ・クカラーチャ、la cucaracha ラ・クカラーチャ、
ya no puede caminar ヤ・ノ・プエデ・カミナル ~♪”
訳すと、
「ゴキブ~リ、ゴキブ~リ、
もう歩けやしない~♪」
という意味です。
ゴキブリ殺虫スプレーをかけた後のゴキブリの様子と
お酒を飲みすぎて酔っ払ってしまった人がリンクする歌です。
それほど、El cóctel cucaracha ゴキブリ・カクテルは、超強力だよ!
という意味です。
ペルー人とゴキブリ
ペルー人がゴキブリを見たときの反応は、日本人と同じです。
マクドナルドやドミノ・ピザ、インカ・コーラに、
ゴキブリが混入したというニュースが流れた際、
日本と同じように社会を揺るがすニュースになりました。
マチュピチュ遺跡に行く為に立ち寄る観光都市クスコ市などの
超標高が高いアンデス地帯には、どれだけ汚くても基本的に、
ゴキブリを目にすることはありません。
標高が高いからなのか寒いからなのかはわかりません。
暖かい海岸地帯やジャングル地帯にはいます。
上の写真は、ペルー・サンマルティン県モヨバンバという
標高が少しあるジャングル地帯の田舎の方を歩いている時に、
見つけたゴキブリを撮った写真です。
まるで、恐竜時代のゴキブリのようでした。
たぶんジャングルに住んでいるゴキブリなので、
衛生的には全然汚くはないゴキブリだとは思うのですが、
私が驚いていると、地元の男性がひょいと捕まえて、写真を撮らせてくれました。
まとめ
結論から言うと、風邪薬として、ゴキブリを入れたお酒を
ペルーで飲んでいたのかどうかというのは、疑問です。
実際、デマ?? なんじゃないかとも思います。
スペイン風邪のことをゴキブリというのと、
ゴキブリ・カクテルが実在するというのが混ざって生まれた
都市伝説なのではないでしょうか?
実際に、ペルーに、ゴキブリ酒があった歴史や場所が
おわかりの方、教えてください。
よろしくお願い致します。
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