ペルーは、3月16日(月) より、
新型コロナウィルスの感染防止に係る国家緊急事態宣言が発動されました。
私たち夫婦は、ペルーのクスコにある専門学校で働いています。
緊急事態宣言が出る前の3/13(金) から学校は、休校になりました。
ペルー政府は何度も緊急事態令を延長する中、
わたしたちが勤める専門学校は、5/25 (月) から Google Meet での授業を開始しました。
今回はペルー・クスコの専門学校で、Google Meet を使った授業の様子、
オンライン授業の感想、Google Meet を使ってみての感想、
Zoom と Google Meet の比較などをご紹介できればと思います。
Google Meet とは?
Google Meetは、Googleアプリで、Gmail、Googleカレンダー、
Google Classroom との接続が可能です。
2020年9月までは、無料で誰でも使えます。
それ以降は、60分の制限があると言われています。
無料で使える Zoom と Google Meet の比較
最大人数
Zoom 100人
Google Meet 250人
時間制限
Zoom 40分
Google Meet 無制限
画面共有
Zoom できる
Google Meet できるが、簡単ではない
挙手機能
Zoom 有り
Google Meet 無し
(Chrome 拡張機能をダウンロードをすると、
パソコンはできるが、タブレットではできない)
グリッドビュー
Zoom 有り
Google Meet 4人まで (16人) (Chrome 拡張機能)
ホワイトボード
Zoom 有り
Google Meet 無し
(しかしGoogleが開発したクラウド型ホワイトボード Jamboard を使うことができます。)
背景変更
Zoom 有り
Google Meet 標準では無し、しかし別途 Snap Camera を使用すれば可能
ブレイクアウトルーム
Zoom 有り
Google Meet 無いが作れる
Apple との互換性
Zoom 良い
Google Meet 悪い
Google Meet を使ってみての感想
Zoom は、ビデオ通話会議アプリの中でも絶対的王者と言われるほど高性能です。
私も Zoom には慣れていたので、最初は Google Meet どうなのかな? と思っていました。
使ってみると、Google Meet は、Google カレンダーと同期できるのが便利だと感じています。
授業が始まる30分前にアラームが鳴るように設定したので忘れることはないです。
ただ Apple ユーザーなので、iPhone、iPad、iMac での使い勝手がとてもめんどくさくて、
使いづらいです。
ペルー・クスコの専門学校で、Google Meet で授業の様子
★授業前
毎回、授業の前に ID de la reunión と今日の授業の範囲を
WhatsApp という line のようなアプリのグループメールに送っていました。
しかし、3週目から学校が作ったシステムに、
Googleカレンダーから予約してあるIDをコピーして、
その日に授業する lección レッスンの場所に貼り付けておくことになりました。
★授業開始直後
ペルーで授業開始時間にピッタリ始めることは不可能です。
なぜなら、中には真面目な生徒もいますが、
ほとんどはペルー時間と呼ばれるルーズさで遅れて入ってきます。
その都度、許可して入れないといけないので、
授業開始時間になってもしばらく待つ必要があります。
しかし、学校側は5分経ったら授業を始め、授業を録画もするようにと言われています。
録画をする理由として、インターネットが途中で切れてしまった生徒が
後で授業を見聞きできるようにするためです。
★授業中
通常の授業のように、画面共有からホワイトボードのアプリを使って教えています。
無料のアイデア メモと言うアプリを使っています。
黒、赤、青、黄色、緑、オレンジ、白があり、
色分けしながら説明できるし、指で書けるので楽です。
生徒に質問して答えさせると、少数ですが音声が出ない生徒がいます。
その時はチャットの機能を使って返信で答えてもらいます。
インターネット環境があまり良くない生徒がいるため、
切れて、また入って来てを繰り返す生徒もいます。
また、パソコンではなく、携帯で授業を聞いている生徒も多くいます。
ペルーは、日本のようにプランを決めて毎月携帯代払う方法と、
Recarga といって自分の使う分だけチャージして携帯を使う方法があります。
携帯の Recarga をしたけど、Saldo(チャージした料金分) がなくなり、
インターネットが切れてしまう生徒もかなりいます。
ほとんどの生徒が画面を切っています。
その方がインターネットが安定するのでペルーでは仕方がないことです。
生徒の表情が見れないのは少しさみしいです。
理解できているか、声のみで確認しています。
仕事をしながら、聞いていたり、歩きながら聞いている生徒もいます。
ちゃんと聞いておらず、ほかのことをやっている生徒もたくさんいます。
★テスト
生徒の成績をつけためには、テストはしなければなりません。
テストの回答を個人的に、WhatsApp にメールで送ってきてもらいます。
しかし、オンライン授業でのテストは、カンニングし放題です。
そのため、ほとんどの生徒が満点、もしくは高得点を取得しています。
★出席に関して
現在、通常分かれていたクラスを合併して授業を行なっている為、
1クラスが約70名から50名になっています。
そのため、学校側は名前を呼ぶと時間が取られるので、
Google Assistant のアプリを使って、
入ってきた学生の名前が自動的に入り一覧で出るシステムを
使うように言われましたが私たちはできません。
なぜなら、99% の先生が Windows を使っていますが、
私たちは iPhone, iPad, iMac と持っているすべてが、
Apple 製品のため iOS では使えないからです。
私は、生徒が授業に入ってきたら承諾ボタンを押す前にすかさず名前をチェックしておき、
授業が半分以上過ぎた時に、画面共有で学校のシステム状の出席の表を見せて、チェックしていきます。
学校のシステムの出席表は、欠席の人に赤の❌をつけるので、
空白であれば出席したことになります。
欠席していても理由がある場合は、justificación という理由を記入できるようになっています。
また、その時に友人もしくは彼、彼女と授業を一緒に受けているため
画面上には名前が無い生徒は出席していることを教えてくれます。
生徒の中には、田舎の実家に戻った生徒も多く、
インターネットに繋ぐためには自宅から1時間以上かかるという生徒もいます。
そのため、そういう生徒は見捨てないようにと学校側から言われていますので、
ホワイトボードに説明するごとに WhatsApp にスクショ送ってあげて、
それを生徒が見てまとめたノートを私に返信してきたら出席扱いするにするという方法をとっています。
出席確認に関しては、通常の授業よりかなり面倒な作業が加わっています。
★給料について
通常の授業では分かれていたクラスを合併しているためクラス数が減っています。
その上、1クラスの料金が通常授業の時より約4割減っています。
それらの理由は、生徒が授業料を払えないからです。
3月16日(月) より、国家緊急事態宣言が発動されていて、たくさんの人が働けていないからです。
★オンライン授業の感想
オンライン授業の最大のメリットは、通勤時間、移動時間がないことです。
通勤時間が片道約30分かかっていました。
学科によって建物が別だったため、別の学科に移動するためには、
10分前に前の授業を切り上げて次の学科へ移動していました。
それらがないことはかなり楽です。
また別のメリットは服装です。
オンライン授業は上半身しか映らないので、
下半身は厚着していても恥ずかしくないことです。
クスコは現在、Tiempo de la helada 氷の季節と呼ばれるとても寒い季節です。
Tiempo de la helada については、こちらの記事をご覧下さい。
レッグウォーマーに、ボア付きの足首までのスリッパ、
腹巻、すごく寒い時には、湯たんぽ & ブランケットなど使って暖かく授業ができています。
まとめ
Google Meetを使ったオンライン授業は、通勤移動時間の節約などメリットもあります。
しかし、学校側のシステムと合わせると面倒だなと思う作業も加わります。
給料が下がっているのに、すべき作業が増えているのが、とても不服ですが、
このご時勢なので、仕方がないです。
ペルーのクスコのインターネット環境ゆえに、生徒の大半が画面を消して授業を受けています。
その方がインターネットが安定するからです。
しかし、生徒の反応をじかに見れないのがさみしいなと感じたりします。
まだ、Google Meetを使ったオンライン授業は、二週間過ぎたばかりなので、
もっといろいろと工夫しながら効率よく、生徒が飽きない楽しめる授業にしていきたいです。
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