スペイン語が話せれば、ポルトガル語も話せるの? という質問に対して、
もちろん必ずしもそうだというわけではありませんが、
同時に学ぶことは、ずばり可能だと思います。
なぜなら、スペイン語とポルトガル語は、かなり似ている言語だからです。
どのくらい似ているのか、今回は、
スペイン語とポルトガル語の主語となる人称代名詞を比較してみましょう。
そして、できたら、スペイン語とポルトガル語のスペイン語の
主語となる人称代名詞を同時に学んでみましょう。
スペイン語の主語となる人称代名詞
スペイン語の主語となる人称代名詞は人称と数によって区別されます。
次のようになります。
1人称単数
私
yo (ジョ)
1人称複数
私たち
男性形 nosotros (ノソートロス)
女性形 nosotras(ノソートラス)
2人称単数
君
tú (トゥ)
2人称複数
君たち
男性形 vosotros (ボソートロス)
女性形 vosotras (ボソートラス)
3人称単数
あなた
usted (ウステ)
彼
él (エル)
彼女
ella (エジャ)
3人称複数
あなた方
ustedes (ウステデス)
彼ら
ellos (エジョス)
彼女ら
ellas (エジャス)
補足
ペルーで話されているスペイン語は、castellano (カステジャーノ) と呼ばれます。
スペインで話されているスペイン語ではありません。
そのため、ペルーでは、2人称複数の君たちの男性形 vosotros (ボソートロス)、
女性形 vosotras (ボソートラス) を使いません。
代わりに、あなた方 ustedes (ウステデス) を君たちと言いたい場合にも使用します。
ポルトガル語の主語となる人称代名詞
ポルトガル語の主語となる人称代名詞は、人称と数によって区別されます。
次のようになります。
1人称単数
私
eu (エゥ)
1人称複数
私たち
nós (ノス)
2人称単数
君
tu (トゥ)
2人称複数
君たち
vós (ヴォス)
3人称単数
あなた
você (ヴォセ)
彼
ele (エリ)
彼女
ela (エラ)
私たち
a gente (ア ジェンチ)
3人称複数
あなた方
vocês (ヴォセイシュ)
彼ら
eles (エリシュ)
彼女ら
elas (エラシュ)
補足
ポルトガル語は、「わたし達」が1人称複数の「nós」で、
もちろん動詞の人称変化が1人称複数の変化になるわけですが、
不思議と、「わたし達」が3人称単数扱いの「a gente 」でも OK なので、
「a gente 」「わたし達」と言っているにも関わらず、
動詞の人称変化が3人称単数の変化として、使えます。
人称変化さえ間違えなければ、「nós」の「わたし達」でも
「a gente 」の「わたし達」でも、どちらでも正解です。
スペイン語もポルトガル語も動詞の人称変化があるのですが、
ブラジルで話されるポルトガル語では、一つ動詞の人称変化を覚えなくても良いのです。
ペルーのお隣の国、ブラジルでは、2人称を使いません。
つまり、ポルトガル語では、
2人称単数、君 tu (トゥ) と2人称複数 vós (ヴォス) が存在しますが、
ブラジルでは、使わないのです。
ブラジルのポルトガル語では、1人称と3人称しか使わないので、
2人称の動詞の変化を覚えなくても使えるのが良いですね。
まとめ
今回は、スペイン語とポルトガル語の主語となる人称代名詞を比較してみました。
スペイン語とポルトガル語の主語となる人称代名詞はなんとくなく似ていますね。
ペルーのスペイン語は、2人称複数を使いません。
ブラジルのポルトガル語は、2人称単数、2人称複数を使いません。
ポルトガル語で「わたし達」は1人称複数の「nós」
3人称単数の「a gente 」と両方使えるので便利ですね。
Hasta la vista ではまた。
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