今回は、スペイン語の diminutivo (ディミヌティーボ) という縮小辞と
aumentativo (アウメンタティーボ) という拡大辞について、ご説明したいと思います。
スペイン語圏の方は、いろいろな場面で、かわいく言う縮小辞とでっかく言う拡大辞を
多用して、日常会話を話しています。
つまり、縮小辞と拡大辞を使いこなせれば、少しネイティブに近づけるということです。
その原理と使い方を使いこなせるようご紹介いたします。
かわいく言う縮小辞 diminutivo (ディミヌティーボ)
縮小辞 diminutivo (ディミヌティーボ) とは、
少し単語の語尾を変化させて、小ささや、可愛らしさ、少なさ、親しみなどを表す方法です。
その方法は、単語の語尾に、
~ita/ito, ~cito/cita, ~ecito/ecita, ~íllo/illa などを付け加えるだけです。
例
pequeño
pequeño (ペケーニョ) は、「小さい」という意味の単語ですが、
pequeñito (ペケーニート) ということによって、「ほんのちょっと」という意味になり、
少なさや可愛らしさを表す言い方になります。
poco
poco (ポコ) は、「ちょっと」という意味の単語ですが、
poquito (ポキート) ということによって、「ほんのちょっと」という意味になり、
少なさや可愛らしさを表す言い方になります。
ahora
ahora (アオーラ) は、「今」という意味の単語ですが、
ahorita (アオリータ) ということによって、「今すぐ」という意味になり、
可愛らしさや親しみを表す言い方になります。
よくペルー人が遅刻している時に、電話すると Ahorita (アオリータ)
ahorita (アオリータ) と連呼します。
「今すぐ」とか「今行く」、「もう着く」的な意味で言うんですが、
決してそんなことはほとんどありません。
chico
chico (チーコ) は、「青年」、もしくは、「小さい」という意味の単語ですが、
chiquito (チキート) ということによって、「男の子」もしくは、「超小さい」という意味になり、
少なさや可愛らしさを表す言い方になります。
chiquitito (チキーティート) ということによって、
またさらに、少なさや可愛らしさを表す言い方になります。
他にも、chiquillo (チキージョ) とか、chiquitin (チキティン) という言い方もあります。
joven
joven (ホーベン) は、「若者」(男にも女にも使える) という意味の単語ですが、
jovencito (ホーベンシート) ということによって、「若い男の子」
jovencita (ホーベンシータ) ということによって、「若い女の子」という意味になり、
可愛らしさや親しみを表す言い方になります。
china
china (チーナ) は、「中国人」とか、「アジア系の顔の女の子」、
もしくは、「50センティモスの通貨 (50円玉のようなもの)」を表しますが、
chinita (チニータ) ということによって、「かわいいアジア系の顔の子」、
もしくは、「50センティモスの通貨ぽっきり」という意味になり、
少なさや可愛らしさを表す言い方になります。
男性の場合も同じで、chino (チーノ) が同じ意味合いで、
chinito (チニート) に変わります。
Mamá
Mamá (ママ) は、「ママ」という意味の単語ですが、
Mamita (マミータ) ということによって、「お母ちゃん」という意味になり、
親しみを表す言い方になります。
Mami (マミー) 「お母ちゃん」という言い方も一般的です。
Papá
Papá (ママ) は、「ママ」という意味の単語ですが、
Papito (パピート) ということによって、「お父ちゃん」という意味になり、
親しみを表す言い方になります。
Papi (パピー) 「お父ちゃん」という言い方も一般的です。
Japonés
Japonés (ハポネス) は、「日本人」という意味の単語ですが、
japonesita (ハポネセィータ) ということによって、「かわいい日本人」という意味になり、
可愛らしさを表す言い方になります。
日本人男性に興味があるペルー人の若い女の子に、
japonesito (ハポネセィート) を紹介してほしいのかい? と聞くと、
照れて大爆笑します。
casa
casa (カサ) は、「家」という意味の単語ですが、
casita (カセィータ) ということによって、「小さな家」という意味になり、
少なさや可愛らしさを表す言い方になります。
palo
palo (パロ〔l エルの発音〕) は、「棒」という意味の単語ですが、
palito (パリート) ということによって、「小さい棒」という意味になり、
少なさや可愛らしさを表す言い方になります。
palitos (パリートス) ということによって、「お箸」という意味にもなります。
cuchara
cuchara (クチャーラ) は、「スプーン」という意味の単語ですが、
cucharita (クチャリータ) ということによって、「ティースプーン」という意味になり、
少なさや可愛らしさを表す言い方になります。
perro
perro (ペロ〔巻き舌で発音〕) は、「犬」という意味の単語ですが、
perrito (ペリート) ということによって、「子犬」、もしくは、「ワンちゃん」という意味になり、
少なさや可愛らしさを表す言い方になります。
雌の場合、perrita (ペリータ) になります。
gato
gato (ガト) は、「猫」という意味の単語ですが、
gatito (ガティート) ということによって、「子猫」、もしくは、「猫ちゃん」という意味になり、
少なさや可愛らしさを表す言い方になります。
雌の場合、gatita (ガティータ) になります。
pansa
pansa (パンサ) は、「腹」という意味の単語ですが、
pansito (パンセィート) ということによって、「お腹」という意味になり、
可愛らしさを表す言い方になります。
小ささではこの場合は、ありません。
基本的には、「出てるかわいいお腹」という意味です。
flaca
flaco (フラコ) は、「やせた」という意味の単語ですが、
flaquito (フラキート) ということによって、「とてもやせた」、
もしくは、「やせてかわいい」という意味になり、
可愛らしさを表す言い方になります。
ペルーでも体系や特徴をあだ名にして、愛称で呼んだりするのですが、
flaco (フラコ) 〔男〕、flaca (フラカ) 〔女〕と呼んだりします。
gorda
gorda (ゴルダ) は、「太った」という意味の単語ですが、
gordito (ゴルディート) ということによって、「ふとっちょ」という意味になり、
可愛らしさを表す言い方になります。
gordo (ゴルド) 〔男〕、gorda (ゴルダ) 〔女〕という愛称で呼んだりもします。
名前
Ana (アナ) というような女性の名前に、~ita/~cita「~ちゃん」という愛称を加えて、
Anita (アニータ) 「アナちゃん」と呼びます。
José (ホセ) というような男性の名前に、~ito/~cito「~君」という愛称を加えて、
Josecito (ホセシート) 「ホセ君」と呼びます。
でっかく言う拡大辞 aumentativo (アウメンタティーボ)
縮小辞 diminutivo (ディミヌティーボ) とは、
少し単語の語尾を変化させて、大きさや、量、規模、価値を表したり、強調したりする方法です。
その方法は、単語の語尾に、
~ote/ota, ~on/ona, ~aza/azo などを付け加えるだけです。
例
grande
grande (グランデ) は、「大きい」という意味の単語ですが、
grandote (グランドーテ) ということによって、「超大きい」という意味になります。
grandazo (グランドダーソ) 「超大きい」という言い方もあります。
gol
gol (ゴル〔l エルの発音〕) は、「ゴール」という意味の単語です。
ペルー男性が大好きなサッカーで、ファインプレーがあると、
golazo (すごいゴール) という言い方をします。
強調を表しています。
cuchara
cuchara (クチャーラ) は、「スプーン」という意味の単語ですが、
cucharón (クチャロン) ということによって、「おたま」という意味になります。
pansa
pansa (パンサ) は、「腹」という意味の単語ですが、
pansón (パンソン) ということによって、「大きな腹」という意味になります。
ojo
ojo (オホ) は、「目」という意味の単語ですが、
ojón (オホン) ということによって、「大きな目」という意味になります。
ojona (オホーナ) というと、「大きな目の女性」という意味になります。
まとめ
スペイン語の日常会話では、diminutivo (ディミヌティーボ) という縮小辞と
aumentativo (アウメンタティーボ) という拡大辞をよく使います。
ぜひ使ってみてください。
縮小辞と拡大辞は、いわゆる誇張表現としても使えるので、使い方次第では、
ギャグとして、自分で単語の語尾を変えて、笑いを取ることも可能ですよ。
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