2016年7月28日に、ペルー共和国第95代大統領に就任したペドロ・パブロ・クチンスキ・ゴダール Pedro Pablo Kuczynski Godard 氏ですが、汚職疑惑により、2018年3月23日に正式に辞任しました。
今回は、ペルー共和国大統領が辞任した後、誰が大統領に就任するのかという政治の興味深い仕組みと、今回のクチンスキ氏の辞任に関する情報をご紹介したいと思います。
なぜ辞任したの?
ペドロ・パブロ・クチンスキ・ゴダール Pedro Pablo Kuczynski Godard 氏が、ブラジルの大手建設会社より賄賂を不正に受け取った疑惑があるとして、2017年12月に罷免決議案が提出されていましたが、12月21日に否決されていました。
しかし、否決された理由というのが、第91代大統領アルベルト・ケンヤ・フジモリ元大統領の次男で現職政治家のケンジ・フジモリ氏らが率いる野党の一部が造反したことが原因でした。
しかし、その3日後、ケンジ・フジモリ氏の父親で、収賄や権力乱用、人権侵害などの罪に問われ収容されていた第91代大統領アルベルト・ケンヤ・フジモリ元大統領に恩赦を示し、釈放されたことから、クチンスキ氏が罷免を免れる為に、ケンジ氏と裏取引をしたのではないかという疑惑がさらに高まり、国民の批判が高まりました。
ペルーの政治ニュース 2017年12月24日ペドロ・パブロ・クチンスキ大統領率いる PPK は、フジモリ元大統領に恩赦を示し、釈放!抗議デモ多発!
再度、罷免決議案が提出された後、2017年12月の罷免決議案を阻止しようとする政治工作だと疑われる動画が公表され、罷免確実となり、罷免決議が採決される2018年3月22日の前日、3月21日にクチンスキ氏から辞任が表明され、3月23日に辞任を承認され、正式にペルー共和国大統領ではなくなったというわけです。
実際ブラジルの企業とペルーの政治家のつながりは深いとされ、現ペルー共和国政治家のほとんどがその容疑をかけられています。
ペルー共和国で、大統領が辞任した場合
ペルー共和国で、大統領が辞任した場合、ペルー共和国憲法に則り、基本的には、ペルー第一副大統領 Primer Vicepresidente が大統領に昇格します。
万が一、ペルー第一副大統領が、何らかの理由で舵を取れなくなった場合は、ペルー第2副大統領が、昇格するとのことです。
そこで、今回の場合、Martín Vizcarra マルティン・ビスカラ第1副大統領が、ペルー共和国大統領に昇格する形になったというわけです。
つまり、大統領選挙無しで、残りの前大統領の任期を副大統領が大統領として舵を取れるわけです。
日本では、日本国内閣総理大臣が辞職した場合、首相指名選挙、内閣総理大臣指名選挙が、国会で開かれ、現職国会議員の中から内閣総理大臣が選びなおされるわけです。
まとめ
ペルー共和国大統領が、2018年3月23日に、ペルー第一副大統領であった Martín Vizcarra マルティン・ビスカラ氏が就任しました。
日本でも現職議員の汚職がニュースになっていますが、人間の政府からは汚職が消える日はないのでしょうね。
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