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ペルー・アンデスの保存食フリーズドライじゃがいもChuñoチューニョとMorayaモラーヤとは?

ペルー, アンデス, 保存食, じゃがいも, Chuño, チューニョ

ペルーには、アンデス山脈の先住民の知恵で、じゃがいもを保存できるようにした
Chuño チューニョと Moraya モラーヤというアンデスの天然保存食があります。

現代のフリーズドライ的なナチュラル食品です。

今回は、Chuño チューニョと Moraya モラーヤの製造方法の違いや、
どのようにして下処理をして食べるのかをご紹介します。

Chuño チューニョと Moraya モラーヤの製造方法の違い

Moraya モラーヤ (白色の乾燥じゃがいも)

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Moraya モラーヤは、
アンデス地方のペルー南部の高地(プーノ、クスコ、アレキパ、タクナ)と
ボリビアの高地で親しまれ、さらに、高く評価されている保存食です。

アンデスの田舎の村々には、未だに冷蔵庫はありません。

さらに、収穫がない季節もある為、保存がきく Moraya モラーヤは、重宝されています。

Moraya モラーヤは、栄養価は高く、消化しやすい食品です。

栄養価が高く、デンプンの消化が容易なため、
アンデス地方では、大人だけでなく、子供の成長にも大切なスーパーフードです。

Moraya モラーヤは、南半球の冬、氷の季節 (乾季:6月、7月、8月) に
日中と夜間の強い温度差があるアンデス山脈の高山の気候条件を利用した
自然脱水プロセスによって作られます。

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じゃがいもを、日中は、アンデスの強烈な太陽放射にさらし、
夜間は、強烈な冷気にさらし、凍結させます。

日中は、気温が約18度に、夜間は、約-5度にまでなります。

5〜8日間、十分な藁で覆い、その後、川や小川の流水に、20〜30日間浸し、
グリコアルカロイドというじゃがいもの中毒を起こす危険物質を除去します。

そして、じゃがいもを水から取り出し、再び 5〜8日間太陽にさらし、
余分な水分を取り除きます。

最後に、じゃがいもを手でこすると、完全に皮が剥がれ、白い外観になります。

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Moraya モラーヤを作る為の熟成期間は、合計約50日間にもなります。

じゃがいもを川の流水に浸す際に、浸出作用(浸漬)の影響により、
じゃがいものビタミンC が溶け出て、失われます。

しかし、浸出作用(浸漬)のプロセスの過程で、
逆にカルシウムと鉄の含有量が著しく増加するという利点があります。

そのため、子どもの成長にも女性にもとても適した食べ物だといえます。

Chuño チューニョ (黒色の乾燥じゃがいも)

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チューニョは、一般的な在来種のジャガイモの品種の小さな塊茎から作られます。

その製造過程は、Moraya モラーヤとは違い、あまり手間を必要とせず、
川や小川の流水にも浸しません。

Moraya モラーヤとは違い、5日から10日間のみ、
日中は、アンデスの強烈な太陽放射に、
夜間は、強烈な冷気にさらし、凍結させるだけです。

そのため、Moraya モラーヤの真っ白な色とは違い、黒い特徴的な色になります。

約100g のじゃがいもから、約20g の Chuño チューニョができます。

製造過程で、じゃがいもに含まれている水分の約80% が除去されます。

しかし、じゃがいもの栄養素はそのまま その約20g に凝縮されて残ります。

保存ができて、栄養価ある素晴らしい保存食の完成です。

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Chuño チューニョと Moraya モラーヤの下処理、調理方法

Chuño チューニョと Moraya モラーヤを食べる為の下準備、
調理手順をご紹介します。

材料

Chuño チューニョ、または、Moraya モラーヤ 500g

水 適量

油 適量

塩 適量

手順

Chuño チューニョ (黒色の乾燥じゃがいも) も
Moraya モラーヤ (白色の乾燥じゃがいも) どちらの場合も
まず約24時間水に浸しておきます。

そうすると、乾燥していた Chuño チューニョ (黒色の乾燥じゃがいも) 、
Moraya モラーヤ (白色の乾燥じゃがいも) が水分を吸って、
通常のジャガイモと同じようなサイズに戻ります。

次に、約20分間煮ます

その際、少しを加えます。

Chuño チューニョ (黒色の乾燥じゃがいも) も
Moraya モラーヤ (白色の乾燥じゃがいも) も
味はないですが、独特な味がします。

特に、Chuño チューニョは、味が強烈です。

少し臭いです。

そのため、油で少し炒め、風味を出すのがいいです。

アンデス地方では、スープに入れることが多いです。

ペルー, 伝統, ペルー料理, クスコ

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ゆでて、そのまま食べる人もいます。

きちんとした処理をすると臭みが取れて、食べれます。

ただ下処理をちゃんとしないと、臭くて、食べれたものではありません。

まとめ

Chuño チューニョ Moraya モラーヤは、天然の
現代のフリーズドライ的な食品で、じゃがいもの保存食です。

Chuño チューニョは、黒色の乾燥じゃがいもです。

じゃがいもの栄養素が凝縮されています。

Moraya モラーヤは、白色の乾燥じゃがいもです。

ビタミンC は、少ないですが、カルシウムと鉄分が普通のじゃがいもより増えています。

食べる為には、どちらも約24時間、水に浸してから、煮て、
スープに入れたり、油で炒めたりして食べます。

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Chuño チューニョも Moraya モラーヤも、
アンデス山脈の先住民の飢餓を回避するための知恵から生まれた保存食です。

現代でもアンデス地方の人々の大切な栄養食です!

少し変わった味がしますし、臭みがあったりするので、
日本人が好きかどうかといわれると好きじゃない人が多いかもしれません。

ただ栄養はありますし、アンデスの伝統的な郷土食なので、
食べる機会があれば、食べてみられてください。

その際、ちゃんと下処理がされている Chuño チューニョ、Moraya モラーヤは、
ほとんど臭くないので、ちゃんと下処理されたものを食べられたら良いですね。

¡Buen Provecho! (ブエン・プロベーチョ!) お楽しみあれ!


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ABOUTこの記事をかいた人

ペルー在住フリーランス。独身の時、ペルーの首都LimaのSan Borjaに住み、結婚後Chiclayo市外の田舎に住む。ペルーのセレブな人々とその生活からペルーの田舎の貧しい人々とその生活を知る。現在、インカ帝国の首都だったCuscoでペルーライフをエンジョイ中。ペルーの食べ物で好きなものは、マンゴーとセビーチェ・ミクスト!世界遺産Machu Picchu だけではないペルーのいろんな魅力をお届けします!